RED HOT CHILI PEPPERS / STADIUM ARCADIUM
【レッチリがレッチリであるという喜び】

ステイディアム・アーケイディアム
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ / ワーナーミュージック・ジャパン



さて、なんだかんだでようやくレッチリのニューアルバムについて書こうかと思います。なんて言うか自分の中で整理がうまくつかなくて、なんとなく書けなかったのですが、今日仕事からの帰り道で「おしっこれでいこう」っと決まりましてw

整理がつかなかった理由としては、やはり2枚組というのがデカイ理由です。消化不良を起こしかねない曲数ですし、ただ単に印象だけで話すには掴みきれない感じもあり、簡単に扱えるようなレベルのアルバムというほど、聞き流しにできるような物では当然なかったので。

前もって最初の印象を話しておけば、「確かにすごい。すごいけど、圧倒ではない。」という感想でしたね。それも聞き込んでいくうちに"どういうこと"なのか、段々とわかっていく事になるのですが。

それでは、語彙が尽きないうちに、レビュースタートですっ!

温かく瑞々しいドラムの音色に、伴奏ベースが豪快に絡み付いて、アクセントのように鳴り響くギターと、永遠と紡がれるようなアンソニーの声を離したくなる#1-1.Dani California。アウトロのギターソロで巻き起こる自分の感情を"言葉"で表すことがもったいなくなってしまう。優しいアルペジオの響きと、ハイハットの音に息を飲み、民族楽器のような笛の音が哀愁を誘う#1-2.Snow ((Hey Oh))。乖離するギターとベースが濃密な音空間を作り出し、サビで一気に天を突きぬく#1-3.Charlie。宇宙に投げ出されて、初めて自分の鼓動を聞くような#1-4.Stadium Arcadium

っと、丁寧に作りこまれた楽曲が明らかに格の違いを見せ付ける序盤。

待ってましたのファンクに、踊るしかない#1-5.Hump De Bumpっ!サビのベースに鳥肌が立つよ。グリグリと波のように攻めてくるベースを断ち切るかのようなギターの歪みが心地よい#1-6.She's Only 18。消え入るようなカウントの声から、哀愁漂うアコギで構築された世界を支えるリズム隊、森を切り裂いて海を見せるギターの素晴らしさが光る#1-7.Slow Cheetah。そしてそして、凶悪なベースから一気に爆発する#1-8.Torture Meっ!ホーンが終焉に向かう隊列を組むマーチとなって、ギターソロが銃弾となって全てをぶち壊すっ!すごいっ!

荒涼な大地の中心で、明確な意思を持って紡ぎ出されるギターストロークに息を飲む#1-9.Strip My Mind。そして、この閉塞感から解放するようなギターの煌びやかな輝きが、力強いボーカルと相まって、世界に色彩を取り戻す#1-10.Especially In Michigan。無数に音色を変えるファンクギターで踊りつつ、しっかり地盤を固めるリズム隊が印象的な#1-11.Warlocks。ブリブリと跳ねるベースに、絡み合うギターで助走をつけて一気に跳躍するサビの爆発に、吹っ飛ばされる#1-12.C'mon Girlっ!!!

打って変わって、泣きそうになるようなギターイントロと歌メロが優しい#1-13.Wet Sand。3分45秒からの泣きメロがホント素晴らしいよ。ディスク1のラストは隙間のある音が、心にすっと染み込んでくる#1-14.Hey

さてさて、ディスク2のMARSへ。

ディスク1からの流れを引き継ぐかのように、アコギの音色から、優しいベースのトーンが印象的なイントロから徐々に上がっていくテンションが心地良い#2-1.Desecration Smile。またもや、優しいギターの音色かと思いきや、ガツンとファンクになるセカンドシングル#2-2.Tell Me Baby。バイオリンのように鳴り響くギターと、スネアを裏返してテーブルをクロスを被せて叩いたという独特のリズムが光る#2-3.Hard To Concentrate。温かいアンソニーのボーカルも素晴らしいね。カエルがぐえぐえいうようなベースに、絶妙に絡むファンクギター、ハイハットの鳴動、ここでも素晴らしいボーカルが耳を引く#2-4.21st Century。なんでもないようなギターが、特別に聴こえるコード弾きの妙が味わえる#2-5.She Looks To Me。全体にびしっと張り詰めた緊張感が素晴らしいね。

アンソニーの「Oh!」という掛け声と共に爆発する#2-6.Readymade。地を這うような演奏から、マグマのように吹き出るギターソロが熱いね。優しい伴奏ベースと、クリーンなギターに乗る歌声が温かい#2-7.If。ダウンピッキングのギターリフ、鳴動するスネア、歌を牽引するベース、そして何よりもボーカルの力強さが光る#2-8.Make You Feel Better。浮遊感漂う序盤から、地上に引きずり降ろされて叫ぶような#2-9.Animal Bar

スネア1発で脳天をガツンとやられて、ノイズを撒き散らすギターの心地良さに身を委ねるだけの#2-10.So Much Iっ!!!サビのベースがホント最高っすよっ!楽曲のラストに向けて鳴り響くギターソロも痺れますわw。初期を彷彿とさせるファンク全開の#2-11.Storm In A Teacupっ!ブレイクがやべぇやべぇw。トコトコ鳴り響くドラムに揺れるギター、サビで一気に爆発する#2-12.We Believe

そしてそして、このアルバムのハイライトを飾る#2-13.Turn It Againっ!!!もう、ギター、ギター、ギターーーっ!って感じにジョンの恐ろしいまでの才能が爆発に次ぐ爆発を巻き起こすよっ!特に4分30秒からラストまでの1分半はもうアドレナリン放出しまくりの、絶頂カタルシスって感じっす!!!

アルバムラストは、最後まで存在感を発揮しつづけるベースが心地よい#2-14.Death Of A Martian

最初に感じた「圧倒される感じがない」ってのは、そもそも現時点のレッチリ自体に何かを捻じ伏せようとか、何かを越えたいとかそういう感じがなくて、"過去最高の自分達を表現できる"という喜びの感情から発するものではないのかなと思うんだよね。
基本的にシンプルに聴こえるのもその原因の一端かなと思うんだけど、こうして何回も聴いているとかなりのトラックを使って、色々な音を重ねている事に感覚が染まっていくのがわかるんだよね。
なんというか赤、青、緑を表現するのに原色を使うんじゃなくて、いろんな色を何十にも塗り重ねて表現しているんだよね。

んで、その事実自体はインタビューとか読めばジョンとか言ってるんだけどさ、ずっと聴いているとその色の階層が徐々に乖離して見えてくるんだよ。そういう状態になるとこのアルバムの本当の凄さってのが、これでもかって程伝わってくる。

そうして、初めてわかるんじゃないかなと思う。

なによりも、これがレッチリがレッチリであるという最大限の表現であるならば、こんなに嬉しい事はないね。そして、デフォルトでそれが出来てしまうという、4人のバランスには感嘆しか出て来ないよ。

日本でもこのアルバムはかなり売れているし、中には購入してもあまり聞かずにいる人もいるかもしれないけど、メロディだけにとらわれず、一つ一つの音を耳で拾ってみて欲しい。きっとそこから広がる音空間を体験できるはずですわ。

なんにしても、さすがレッチリというべき作品だと自分は思います。

フジロックはまだしも、Mステすら観れなかった事は後悔しかないっすね…。

RED HOT CHILI PEPPERS作品の記事
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RED HOT CHILI PEPPERS / MOTHER'S MILK
RED HOT CHILI PEPPERS / BY THE WAY
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by shimo_G | 2006-08-03 01:47 | 音楽
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