クリスマスっていいよね。
クリスマスっていいですよね。

だって、

一人でケーキ食べる日だもんね。

うまいよね。ケーキ。

………………………………………………ぐ。

いやいやいやいやっ!泣いてなんかないですよっ!

いやだなぁ~、もう~。

あ、後ね。

今日クリスマスならではの、良い事がありまして。

漫画喫茶のセット料金が半額っ!

たまに行く漫画喫茶なのですが、今日たまたま行ったら、「本日はセット料金半額ですのでいかがですか?」って。思わず、「マジっすか?」と聞いてしまいました。

んで、「あひるの空」と「はじめの一歩」の続きを読んできました。「あひるの空」は12巻からで、お母さんがね…。ホント泣きそうになって。「はじめの一歩」も初めて"引退"って言葉が出て、ドキドキしたりしてね。

いいね。クリスマスだねっ!

………………………………………………ぐ。

いやいやいやいやっ!泣いてなんかないですよっ!

「あひるの空」に感動しちゃっただけだってっ!

あ、それともう一つね。

クリスマスならではの、良い事がありまして。

メイド喫茶でクリスマスケーキのプレゼントっ!

お腹空いてご飯食べに行ったんですよ。そしたら、クリスマスケーキをプレゼントしてくれて。
おいしかったです。

………………………………………………ぐ。

いやいやいやいやっ!泣いてなんかないですよっ!

あ、後ね。

クリスマスならではの、良い事がありまして。

M-1が面白かったっ!

今年は全体的なレベルが高かったように思いますわ~。ただ、また笑い飯やっちゃったね…。

………………………………………………ぐ。

いやいやいやいやっ!泣くはずないじゃんっ!



いや~クリスマスっていいよね。

だって、こういうのもあるかもしれないじゃん。

-------------------------------------

「ようやくシャバに戻ったのに、出迎えもなしか。」

5年前。
組のシャブ取引でミスった奴等の責任を取って、自首することになった。捕まった奴等の主犯格になるためだ。俺はみかじめ料を取り立てを取り締まる程度の下っ端だった。クスリに手を出すことはなかった。極道の道を進んでも、人の道だけは踏み外せねぇ。しかし、親父に「組のタメだ。」と言われれば、それは絶対守らなければならない。

警察に自首して、拘置所生活を送り、あっさりした裁判が終わった後、ムショ暮らしが始まった。最初こそ、弟分が"見舞い"に何回か来たが、それも3ヶ月を過ぎればパッタリ無くなった。「まぁ、そんなもんか」っと思っていた。

1年が過ぎた時だ。

「高橋さん、あんたぁ何やって?」

ムショ暮らしをしていく中で、なんとなしに、良く話すようになった浦川という男から質問された。武勇伝のように自分の罪を話す奴もよくいるが、俺はそんな気にならなかったから、何して捕まったかあまり知られていないのが気になっただけだろう。

「シャブの取引をミスってさ」
「あんたぁそんな奴にみえねぇがね」
「まぁ、組のためってやつさ。良くある話だ」
「そうかい。なんて組だい?」
「--組だ」
「…その組、つぶれちまったよ」

なんだって?
浦川が言うには、俺が捕まって半年ぐらいしてから、親父が脳梗塞で亡くなり、そのタイミングを見計らったように、日本最大級の組に吸収されたらしい。うちの組が細々と繋いでいたルートを乗っ取るためだったらしい。

「今はどこの組も厳しいからねぇ」
「…そうか」

言葉が無かった。俺は何のためにここにいるのか。わからなかった。

それからは、とにかく真面目にムショで勤めた。
残して来た、女の為に。

真面目に勤めたせいか、5年の刑期が若干短くなり、12月24日にムショを出る事になった。
看守から日付を聞いた時、正直「…なんで、クリスマスなんだよ」っと思った。「イエス様に感謝しな」だって?…ふざけんな。

ムショの外の寒空は、なんだか泣き出しそうな色だった。

久々に自分の街に戻ってくると、随分様変わりしていた。みかじめ料を取っていた店も、既に無くなってしまったものもある。「俺のせいかもな」っと思うと、口の中に苦いモノを感じる。なんてぇ、ゴクツブシなんだよ。

今さらそんな事言ってもしょうがねぇって事はわかってる。

組の事務所は無くなっていた。繁華街の中にあった事務所には「テナント募集中」の張り紙がデカデカと貼り付けてあった。…結局こんなもんか。

街のそこいらで聞こえるクリスマスソングだけが、5年前と変わらない。

街の中をフラフラ歩いた。なんとなく自分の家に帰ることができなかった。

ムショに入る前に女を残して来た。小さい居酒屋で働く真面目な女だった。
極道者の俺が店に行っても、嫌な顔一つせずに「いらっしゃい」っと笑って出迎えてくれる女だった。自分の中のドス黒い部分が消えるような笑顔だった。その笑顔が見たくて、毎日のように店に通った。

ある日、俺が店で飲んでいたら、一人の客が来た。俺の顔を見るなり逃げていった。みかじめを取ってる店の奴だった。なんとなく居心地が悪くなった。

「…悪いな。今日は帰るよ」
「えっ?いつももっといるでしょう?」
「俺がいると商売の邪魔になる」
「そんなことありませんよ」
「俺は、極道者だ。こういうのには慣れてるさ」

金を置いて席を立とうとすると、女が小鉢に料理を盛って出してきた。

「せめて、これを食べていって。あなたのために作ったんだから。もったいないでしょ?私の田舎の料理だから、口に合うかわからないけど」
「…あぁ」

料理を食べて、酒飲む。温かい味が体に染みていく。思わず「うまいな」っと声が出る。

「よかったぁ」といって微笑む女がいとおしくて、思わず席を立って抱きしめた。
「え」っと驚く女を離し、「悪かったな。また来るよ」と言って店を出た。

ガラにもねぇことしたな。でも、こういう気持ちになったのは久々だ。

それから、いわゆる男と女の関係になるのに時間はかからなかった。そして、すぐに2人で暮らし始めた。あいつと2人でいる時だけ、俺は極道者である事を少し忘れる事ができた。正直、堅気になって一緒になろうかとも考えていたが、そんなに簡単にこの世界から足が洗えるわけがねぇこともわかっていた。

俺が自首する事を女に伝えた時、女は静かに泣きながら、「待ってるから」っと言った。
「待ってる必要なんかねぇよ。別に男作って好きに暮らしな」
「…そんな」
「お前まで堕ちる必要はねぇ」

女の顔は見れなかった。

家に戻ったらあいつはいるのだろうか?多分、もう出て行っただろうな。
もしまだ俺の事を待っているなら、伝えたい事があった。

意を決して、家路を歩き出す。

ゴミゴミした都会の雑踏から外れ、下町の小さなアパートに向かう。ポツポツと灯りが付いた部屋から楽しそうな子供の声が聴こえた。

薄汚れた小さなアパートは、昔と変わらぬまま下町の風景としてそこにあった。

俺の部屋の明かりはついていなかった。

仕方がないことだ。

ドアの鍵をポケットから取り出し、中に入った。

昔と変わらないように感じた。2人の笑った写真がテレビの上に飾ってある。思わず手にとった。
ひどく遠い昔のように感じた。

ドサッ

後ろで音がした。

ビクッとして振り向くと、女がいた。

俺の顔を見るのと同時に、女が胸に飛び込んで来た。昔より痩せた体を精一杯抱きしめた。髪の匂いは昔と変わらなかった。

「待ってたのか」
「うん」
「痩せたな」
「うん」
「悪い」
「…昔と変わらない」
「そうか?」
「あったかいもの」

そのまま何分か、抱きしめあった。

「左手」
「え?」
「左手、出してみ」

抱きしめあっていた体を離して、左手を差し出す女の手を取り、ポケットをまさぐる。

手に取った指輪を、左手の薬指に通す。

「クリスマスプレゼント」
「え?」
「ホントは5年前に渡すつもりだった」

手に温かい雫が落ちて来た。また、ぐっと抱きしめた。

「籍入れよう」
「…うん」

女は涙を拭って、俺の顔を微笑みながら見つめた。

「また、大切な物が増えちゃったよ」
「また?」
「うん。隣の部屋。」

そう言われて、隣の部屋へ続く引き戸を開けた。
小さな布団に、小さな体が横たわっていた。小さく動くお腹が愛くるしい。

「…俺の子なのか」
「そうだよ」
「名前は?」
「直子」
「そうか…そうか」

じっと見つめていると、人の気配に直子が目を覚ました。

「……おじさん、だれぇ?サンタさん?」

クリクリした目で、俺を見つめる。母親譲りのキレイな顔だ。

「直子、この人があなたのお父さんなのよ」

っと、母親の言葉を聞いた瞬間に、爆発するような笑顔で、「ホント?ホントにお父さん?」っと俺に聞いてくる。

「あぁ、お父さんだよ」
「やったっ!お父さんだっ!…お父さんカッコいい~!」

小さな手でペタペタ顔や、体を触ってくる。思わず小さな体を抱っこする。

「うひーーーーー」っと絶叫しながら、キャッキャッと笑う体を抱きしめたら、自然と涙が溢れてきた。

「お父さん、どうしたの?」、不安そうにのぞき込む顔が涙に滲む。
「なんでもないよ」
「サンタさんっているんだね」
「ん?」
「ナオ、サンタさんに『お父さんが欲しい』ってお願いしてたんだ!」
「サンタさんにありがとう言わなきゃな」
「うん!…でもサンタさんってどこにいるのかなぁ?」
「じゃ、お父さんがサンタさんに伝えとくよ」
「すごい!お父さんってすごいね!」

今度は自然と笑みがこぼれて来た。こんなクリスマスプレゼントは出来すぎだろう。
大切な2人の存在を噛み締めながら、看守の言葉を思い出した。

「イエス様に感謝だな」

あぁ、それだって悪くない。

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ほらっ!こんなあるかもしれないじゃん!
いや、全部妄想ですけども、何か?

いや~クリスマスっていいよね。

ってか、こんな時間まで何やってんだ、俺?
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by shimo_G | 2006-12-25 01:12 | 観察日記。
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