ストリート・キッズ / ドン・ウィンズロウ
ストリート・キッズ
ドン ウィンズロウ Don Winslow 東江 一紀 / 東京創元社

もう何度読んだかわかんないぐらい読んでるなぁ。

前も紹介記事を書いた事があるのですが、概ね皆さんからは不評でしてね。
リベンジです。

作家ドン・ウィンズロウの処女作となる本作ですが、このシリーズを読んだ人は大体本作を最高傑作としますね。軽ハードボイルドとして小気味いい語り口も最高なのですが、ニールケアリーの成長を見ていく上素晴らしい青春小説にもなっているからです。

ニール・ケアリー、ヤク中で売春婦の母親と、顔も見た事もない父親の子供は、他人の財布から日々の生活費を拝借するストリート・キッズ。今日もアイルランドバーで酔っ払いから、財布をくすねる。しかし、的確な状況判断も虚しく、ニールは片腕が義手の男、ジョー・グレアムに捕まってしまう。グレアムは気まぐれを起こし、財布をくすねたニールにターキーサンドをおごり、彼の身の上話を聞いた上で、「もう一度俺の財布に手をかけたら、お前の大事なものをちょんぎってやる」と念を押し、彼を許す。

それから、一週間後。
古くからキタリッジ家が経営する銀行の顧客問題処理部門、"朋友会"の探偵として働くグレアムは仕事のため隠し撮りをするが、ターゲットに気付かれてしまう。ターゲットに追われる中、ニールの姿を偶然見つけ、フィルムを渡す。
グレアムからフィルムを渡されたニールは的確な判断で、そのフィルムを守り抜く。その際ニールの中にある探偵の才能を感じ取ったグレアムは、ニールを探偵として仕込むことを決める。

こうしてニール・ケアリーの探偵としての人生がスタートするのだ。

"朋友会"のボス、イーサン・キタリッジの計らいで、まともな学校に通い、順調にコロンビア大学院に進学したニールは、大学の試験前日にグレアムからの呼び出しをくらい、新しい仕事を受けることになる。

銀行の顧客である、ジョン・チェイス上院議員の1人娘、アリソン・チェイスを探し出すという仕事だ。それもジョン・チェイスの副大統領候補選のためという"クソ"みたいな理由のために。

アリソン・チェイス。通称アリー。
アリーは17歳にして、通常のティーンエイジャーが経験できない快楽のほとんどを経験していた。あらゆる酒、あらゆるドラッグ、あらゆる若い男、あらゆる大人の男。そしてその全てに飽きていた。そして、新しい快楽を求めるため、海を渡ってはるか遠いロンドンへ向かったのだ。どうしようもない"クソ"娘。

しかし、家出をした彼女の車には、父親に犯された苦悩が助手席に転がっていた。

アリーを探しにロンドンへ向かったニールは、嘘で塗り固めた潜入捜査を開始する。

物語の前半は、アリーを探すまでの現在軸の話と、グレアムとニールが血の繋がらない家族として絆を深めていく話が交差し、アリーが見つかってからは現在に主軸を置く構成ですな。

後半ニールと、アリーが二人っきりで数日過ごすシーンがあるのですが、初めての淡い恋愛を経験するアリーが非常に瑞々しく書かれていて、胸に来ます。

訳者の方の仕事も素晴らしい。

構成的に紹介するのが非常に難しく、今回も上手く紹介できていないとは思うのですが。
大学時代に読んだ200冊の小説の中で、未だに手元に持っている唯一の本。

読んでみてほしいな。
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by shimo_G | 2008-07-10 00:12 | 漫画・小説
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