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占星術殺人事件 / 島田荘司
占星術殺人事件 改訂完全版
島田 荘司 / 講談社

やられたよ、マジでやられたよ。
まぁそれについては後ほど。

実は島田荘司は1冊も読んだことがなくてね。なんか自分が本格ミステリーを好きになったころにはかなり数の本が出ていたし、メジャーとこを迂回してしまうくせもあるのでね。

んで、ずっとずっと「いつか、いつか読もう」っと思っていた「占星術殺人事件」が新書で再販されていたので、購入。一気読みです。

さすがに「ここから始まったんだな」と思える名作ではありました。

昭和初期に画家の梅沢平吉が何者かに殺害される事件が発生する。完全なる密室の殺害現場には驚くべき殺害計画が記された手記が発見される。それは自らの娘達6人を殺害し、完璧な女=アゾートを創作する計画だった。
当人が殺害され未遂に終わったかに思われた殺害計画だが、6人の娘は行方不明となり日本全国からその死体がバラバラ死体として発見される。日本全国でこの殺人事件で騒然となり、数々の素人探偵がその謎に挑むが40数年経っても事件の謎は解決されなかった。
そして、今。
占い師、御手洗潔のもとに新しい事実が記された手記と共に依頼が舞い込む。
「占星術事件を解決して欲しい」と。

ってな、感じ。名探偵御手洗潔が誕生した島田荘司のデビュー作ですね。
確かなんかの賞に応募した作品なんだよね。んで、最終選考で落選して。それでもとても魅力的な作品だったので、結局出版されたという経緯だったはず。
確かに小説として突っ込みたい箇所も多いし、本格ミステリーとしてもミスリードの書き方があからさま過ぎて、「あぁ、ここ絶対事件に関係ないや」ってすぐ分かっちゃうあたり、最終選考で落ちてしまったのも仕方がないと言えますが。

それでも、トリックはもの凄いことになってますな。
これその当時読んでたら、「なっ!!!!!!」になっていたはず。

しかし、しかしなのです。

以降、この小説を読みたいと思っている方は読まないでください。
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by shimo_G | 2008-04-29 00:10 | 漫画・小説

春期限定いちごタルト事件 / 米澤穂信
春期限定いちごタルト事件
米澤 穂信 / 東京創元社
ISBN : 4488451012

今ね、米澤穂信さんの本を読み漁りまくっております。
「インシテミル」というクローズドサークルをテーマにしたミステリーが話題になっていて、それを読んだのですが、これが良い出来でね。その後「犬はどこだ」を読んで。こりゃ、最高だなっと思ってね。

んで、まぁちょいとためらいがあったのですが、この本を購入。
さすがに30前のおっさんが購入するのにためらいがあるわな、このタイトル。

…いや、おもしろかった!

高校受験に合格して、新入生として船戸高校に通う小鳩常悟朗<こばとじょうごろう>と小佐内ゆき<おさないゆき>。恋愛関係にも依存関係にもない2人だが、互恵関係にある2人は高校デビューを図ろうとする。しかし、それは一般的な高校デビューではなく、「小市民」になるため。とにかく目立たないように生活するのだ。そうやって互いの悪い虫を更生しようとするのだが。

消えたポシェット、意味不明な2枚の絵、おいしいココアの入れ方、試験中に割れたガラス瓶の謎、探偵面したくない小鳩くんの前には、気が付けば日常の謎を解く必要に迫られることばかり。はたして彼らは小市民になれるのか。

といった感じです。

基本的には短編として、日常の謎を解く話があって、その背景に全体を通す事件があるって感じですかね。のほほんとしてますが、小鳩くんの相棒、小佐内さんの性格付けがたまんねぇっすわ。小鳩くんの悪い虫は「他人が欲していない回答まで指摘してしまう洞察力」なのですが、小佐内さんの悪い虫はラストの話まで明かされません。それもちょっとした謎になっていますな。

ただ、伏線の張り方が非常に見事で、あからさまな部分もありますが、「あっこれも伏線張ってあったんだ」っと後々気付かされます。ミステリーとして意図的に書かれていますな。

この本が出た時はライトノベルとして評価があったようなのですが、日常の謎系ミステリーとしての出来の方が際立っていると思います。

重くない読書がしたい時にお薦めですわ。

それにしても解説の酷さは近年稀に見る出来ですな。まぁ素人だからしょうがないのでしょうけどね。
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by shimo_G | 2008-04-26 22:14 | 漫画・小説

生首に聞いてみろ / 法月綸太郎
生首に聞いてみろ
法月 綸太郎 / 角川書店
ISBN : 4043803028

2005年の「このミステリーがすごい」で第1位の本作を数ヶ月前に手に取ったので。
もう大分内容は忘れてしまっていますが。

法月綸太郎はミステリー好きならまず知っている方なのですが、自分は読もう読もうと思いつつもなんか後回しにしていました。

彫刻家の川島伊作が病死の状態でアトリエから発見された。川島は末期のガン患者であったが、21年前の自身の最高傑作といわれる『母子像』の最終作を製作するために、病院を離れていた。『母子像』は川島の当時の婦人である律子が、娘の江知佳を身篭っている際に、石膏直取りの手法を用いて、製作されたものである。川島はその連作を娘、江知佳の石膏直取りを持って遺作とするつもりだったのである。

しかし、川島が倒れたそのアトリエの石膏像は、

首から上が切断されていたのである。

完成したはずの江知佳の生き写しの石膏像から、持ち去られた首は「殺人予告」なのか?
それとも別の意図があったのか?

川島伊作の弟、川島敦志と面識のあった法月綸太郎は、石膏像の首の行方を調べてもらえないかと相談を受ける。綸太郎は遺族の素性を調べる中で、江知佳の複雑な生い立ちを知る事になる。

そして、恐れていた殺人が遂に起こる。

石膏像と同じ。
首から上を切断されていた。

っと、まぁざっくり書くとこんな感じです。登場人物が少ないのに犯人の絞込みが難しいという、上質なミステリに仕上がっています。ただ、事件のスケール的にはそんなに大きくないですし、煽るような書き方をしていないので、派手なのが好きな人にはちょいと楽しむのが難しいかも。

それにしても、推論を大胆に覆したり、読者の想定を先読みしてガンガン切り捨てていくその手腕は惚れ惚れしますし、結果的には犯人はこいつしかいないと納得できます。伏線もキレイに平らげています。

本格が好きな人は読んで損はしないとは思います。
自分的には傑作というほどではなかったです。
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by shimo_G | 2008-04-19 22:09 | 漫画・小説

マキシマム ザ ホルモン / Deco Vs Deco
【唯我独尊!爆音上等!】

Deco Vs Deco ~デコ対デコ~
/ VAP,INC(VAP)(D)
ISBN : B00139FT4E

というわけで、先月の発売日に我が家に届きまして。
早速Zepp東京でのライブを見ました。

…号泣、マジ号泣。

いやね、もう観客とメンバーの掛け合いが素晴らしすぎて。観客のもの凄い期待感や、「楽しい」という気持ちがガンガンに伝わってきましてね。本当に愛されているバンドだなと思います。

お決まりの登場SEから、サイレンのように鳴り響くギター、シンバル一撃で会場の温度を叩き上げる#1.What's up,people?!っ!重くタイトなドラムの衝撃、飛ぶ、飛ぶ、飛ぶ人間達、1つの生き物になってうごめく#2.包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリっ!MCを挟み、会場全部のレスポンスに鳥肌が立つ#3.糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィーっ!CD音源より突っ込んだリズムが怖ろしくカッコいい#4.ポリスマンベンツ。畳み掛けるように#5.恐喝~kyokatsu~っ!

ダイスケはんのMCで一笑いしてから、#6.絶望ビリーっ!中盤のドラムのオカズをカメラで抜いているのだが、これがまたカッコいい。上ちゃんのチョッパーがバチバチ鳴り響く#7.ぶっ生き返す!!っ!CDよりギターの抜けが良くて、フレーズ自体の心地良さがわかりますなぁ。

Zepp東京をダンスホールに変える#8.ビキニ・スポーツ・ポンチンっ!縦ノリと横ノリが入り混じったようなフロアーに差し込むミラーボールの光がキレイだわ。そして上ちゃん爆発の#9.上原~FUTOSHI~。相変らず素晴らしいベースプレイと、奇声を張り上げ、わけわかんねぇ動きが最高ですなっ!

熱い熱いMCから入る#10.シミっ!ステージ前だけじゃなくて、真ん中ぐらいまで皆ヘドバンしてるのを見ると、胸が熱くなりますわ。俯瞰の映像が非常にカッコいい#11.ルイジアナ・ボブ。さらに上ちゃんのチョッパー爆発の#12.ブラック¥パワーGメンスパイっ!

こっから、ラストへ向けて#13.falling jimmy#14.ROLLING 1000toonのたたみかけっ!ダイブダイブダイブで客席はもみくちゃに。本編ラストの大団円は#15.恋のメガラバっ!サビで踊り狂って、ハードコアな分ではヘドバンと。もうね、なんか泣けます。

そして、もうスゴイテンションのアンコール1曲目#16.チューチュー ラブリー ムニムニ ムラムラ プリンプリン ポロン ヌルル レロレロっ!最後の力を振り絞っているのが、手に取るようにわかる。ラストは定番#19.握れっっ!!っ!上ちゃんの動きがやばいっすわwホント客もバンドも全力で「この1曲を楽しもう」としているのが、バカな楽曲なのに泣けますw

んで、ライブ終了後にロッキンポ殺しが流れるのですが、観客が全然帰らずそれに合わせて踊りまくってるんですよね。2階席まで。もう熱くて感動ですわ。

その他ドキュメンタリー等も含みの3枚組みで5000円弱です。

マジで一家に一枚の家宝級の作品。


マキシマムザホルモンのその他の作品
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マキシマム ザ ホルモン / Debu Vs Debu
マキシマム ザ ホルモン / ぶっ生き返す
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by shimo_G | 2008-04-15 18:51 | 音楽

犯人に告ぐ / 雫井 脩介
犯人に告ぐ
雫井 脩介 / 双葉社
ISBN : 4575234990

「犯人よ今夜は震えて眠れ」

失態の繰り返す神奈川県警の管轄内で連続幼児殺害事件が発生する。4人目の被害者が出ても、無差別に繰り返される凶行を止める手がかりはまったく掴めない。停滞していく捜査にメスを入れるため、捜査本部は犯人から手紙が届いたニュース番組で、捜査の進捗を逐一放送し、犯人からの接触を待つという大胆な捜査を行いはじめる。

ほどなく2通目の手紙がニュース番組に届くことになるが-。

帯に書かれた「劇場型犯罪VS劇場型捜査」という言葉がしっくり来るほど、派手な内容ではないですが、メディアという暴力装置を使って捜査をするということをしっかりと想定して書かれていますね。主人公、巻島の心の変遷もしっかり書いてあって、ラストに押さえていた感情を解き放つ場面では思わず目頭が熱くなりました。

小説内の時間軸で6年前の幼児誘拐殺人事件が、物語のベースになっているのですが、もうちょっと絡みがあってもよかったかな。

基本的には著者がネクストステージに到達した作品として、とても評価が高いですし。自分も時間を忘れて読みました。

質の高い警察小説だと思います。文庫版も出てますので、興味があったら是非。
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by shimo_G | 2008-04-07 00:07 | 漫画・小説

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